仏言。阿弥陀仏国。諸菩薩阿羅漢衆等。大聚会自然都集。拘心制意。端身正行。遊戯洞達。倶相随飛行。翻輩出入。供養無極。歓心喜楽。共観経行道。和好久習。才猛智慧。志若虚空。精進求願。心終不復中徊。意終不復転。終無有懈極時。雖求道。外若遅緩。内独急疾。容容虚空。適得其中。中表相応。自然厳整。撿歛端直。身心清潔。無有愛欲。無所適貪。無有衆悪瑕穢。其志願皆各安定殊好。無増欠減。求道和正。不誤傾邪。准望道法。随経約令不敢違蹉跌。若於八方上下。無有辺幅。自在所欲。至到無窮無極。咸然為道。恢廓及曠蕩。念道無他之念。無有憂思。自然無為。虚無空立。恢安無欲。作得善願。尽心求索。含哀慈愍。精進中表。礼義都合。通洞無違。和順副称。褒羅表裏。過度解脱。能升入泥洹。長与道徳合明。自然相保守。快意之滋真滋。真了潔白。志願無上。清浄之安定。静楽之無有極。善好無有比。巍巍之燿照。燿照亘開達明徹。自然中自然相。然之有根本。自然成五光。五光至九色。九色参徊転。数百千更変。欝単之自然。自然成七宝。横攬成万物。光精参明倶出好。甚姝無有極。其国土甚若此。何不力為善。念道之自然。著於無上下。洞達無辺幅。捐志虚空中。何不各精進。努力自求索。可得超絶去。往生阿弥陀仏国。横截於五悪道。自然閉塞。升道之無極。易往無有人。其国土不逆違。自然之随牽。何不棄世事。行求道徳。可得極長生。寿無有極。何為著世事。譊譊共憂思無常。
(阿弥陀仏国の菩薩・阿羅漢たちの優れた徳)
仏は仰った。
「阿弥陀仏国の菩薩・阿羅漢たちが大集会をするのに、みな自ずと集まる。(彼らは)こころを制しており、行いもきちんとしており、自由自在に遊び楽しみ、みな連れだって飛んできて、大挙して出入りし、(互いに?)最高に供養し、喜び楽しむ。みな一緒に教えを観想し(?)、仏道を行い、中睦まじく、ずっと親しくしていて(?)、才能が優れ、智慧あり、空のように虚心で(ひたすら)精進して願(の成就)をめざし、途中で志を翻すことは決してなく、意志が揺らぐことは決してなく、疲れることを全く知らない。その時、さとりを求めているとはいえ、外見はゆったりとしている。内心は逆にじりじりしている。虚空(のように)悠然として(?)、ちょうどほどよく、外見と心の中が呼応している。そのままで(外見は)きちんとしていて、きりりと引き締まっていて、端正。身も心も清らかで、欲望がなく、好き嫌いがなく、あらゆる悪も穢れもない。彼らの願いはみなゆるがず、すばらしく、ふくらんだりしぼんだりせず、さとりを求めて、穏和でまっすぐ、誤ったり歪んだりしない。さとりへの法を目指して、教えや決まりに従い、それらに違い踏み外すようなことはしない。あたかも法律に従うように。
(彼らは)八方上下のはてしない所までさまよい、行きたいところは思いのままに、果てしなく極まりなく行き着く。(彼らは)みな仏道を実践し、ひろびろとした領域で(さとりに)達したいと思い、はるかに広がる領域で道(さとり)を念じ、他に思いはなく、憂いもない。あるがままで人為を働かさず、(一切は)虚無にして空(という達観)に身を置き、心が安らかで欲がない。立派な願いを立てたら、懸命に(成就しようと)求める。哀れみ・慈しみを懐いて、精進する。考えと行動が、作法(礼)と正しい軌範(義)に合致し、一貫してもとることなく、穏やかで、(礼と義に?)合致していて、(礼と義が?)言うこととなすことのすべてに及んでいる(?)。(輪廻を)越えて解脱し、さらに進んで涅槃に入り、明るさという点において覚りそのものと永久に等しくなり、あるがままに(その覚りそのもの)を保ち続けることができる。思いのままで、嬉々として、偽りがなく、清純である。願いはこの上なく(高く)、清浄で、ゆるがず、静まっている。
(輝く阿弥陀仏国)
(阿弥陀仏国の)心地よさは極まりなく、喩えようのないほど素晴らしい。光が勢いよく高く広く輝き照らし、自然のもつあるがままの姿をあまねく輝き照らす(?)。自然には根本があり(?)、(それが)自ずから五(色)の光になり、五(色)の光は九色になり、九色(の光)が交じり合って回転し、あまたに変化する。最高の自然の在り方から(?)、自ずと七宝ができ、(さらに)縦横に万物が造られ、(それらの)光が交じり合って、輝きを一斉に放つ。きれいで、この上なくすばらしい。
(往生は易しい)
その国土がこんなにもすばらしいのに、なぜ、努力して善行をなし、(仏)道の本来そのまま(の理)が、四方上下の無限のかなたまであらわれ、行きわたっていることを念じ、志を虚空の中に向けよう(?)としないのか?どうして皆精進し、努力し、求めようとしないのか?(この世を)はるかに超えて、阿弥陀仏国に往生し、五悪(道)を越えることができる。悪道は自然に塞がれ、(仏)道の極みまで昇りつめる。(その仏国土へは)往き易いのに、誰も(往く)人はいない。その(仏)国へは拒むものとてなく、そのままで引き寄せられるのである。どうして俗事を捨て、仏道の恩恵を求めようとしないのか?(そうすれば)最高に長生きし、寿命と楽しみは極まることがない。どうして俗事に執着して、がやがやと争い、皆で無常を憂うのか?」
◎仏言。無量清浄仏国。諸菩薩阿羅漢衆等。大道聚会自都集。拘心制意端身正行。遊戯洞達。倶相随飛行。幡輩出入。供養無極。歓心喜楽。楽共観経行道。和好文習。才猛智慧。志若虚空。精進求願。心終不復中迴意終不復転。終無有懈極時。雖求道外若遅緩。内独駃急疾。容容虚空中。適得其中。中表相応。自然厳整。撿斂端直。身心浄潔。無有愛欲有所適貪。無有衆悪瑕穢。其志願皆安定殊好。無増欠減。求道和正。不誤傾邪。准望道法。随経約令。不敢違失蹉跌。若於縄墨。遊於八方上下。無有辺幅。自在所欲。至到無窮無極。咸然為道。恢廓慕及曠蕩。念道無他之念。無有憂思。自然無為。虚無空立。淡安無欲。作徳善願。尽心求索。含哀慈愍。精進中表。礼義都合。通洞無違。和順副称。苞羅表裏。過度解脱。敢昇入於泥洹。長与道徳合明。自然相保守。快意之滋滋真。真了潔白。志願高無上。清浄定安。静楽之無有極。善好無有比。巍巍之燿照照。一旦開達明徹。自然中自然相。自然之有根本。自然成五光至九色。五光至九色参迴転。数百千更変。最勝之自然。自然成七宝。横攬成万物。光精参明倶出好。甚姝無有極。其国土甚姝好若此。何不力為善。念道之自然。著於無上下。洞達無辺幅。捐志虚空中。何不各精進。努力自求索。可得超絶去。往生無量清浄阿弥陀仏国。横截於五道。悪道自閉塞。昇道之無極。易往無有人。其国土不逆違。自然之随牽。何不棄世事行求道徳。可得極長生。寿楽無有極。何為用世事。饒共憂無有常。
仏告弥勒菩薩諸天人等。無量寿国声聞菩薩。功徳智慧不可称説。又其国土。微妙安楽清浄若此。何不力為善。念道之自然。著於無上下。洞達無辺際。宜各勤精進。努力自求之。必得超絶去。往生安養国。横截五悪趣。悪趣自然閉。昇道無窮極。易往而無人。其国不逆違。自然之所牽。何不棄世事。勤行求道徳。可獲極長生。寿楽無有極。