無量寿経 Larger Sukhāvatīvyūha
魏訳(大経 T 360) 基準 昇順
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tatra cānanda buddhakṣetre ye bodhisattvāḥ pratyājātāḥ sarve te dvātriṃśatā mahāpuruṣalakṣaṇaiḥ samanvāgatāḥ paripūrṇagātrā dhyānābhijñākovidāḥ prajñāprabhedakuśalās tīkṣṇendriyāḥ susaṃvṛtendriyā ājñātendriyā adīnabalendriyāḥ pratilabdhakṣāntikā anantāparyantaguṇāḥ //
仏言。其欲求作菩薩道生阿弥陀仏国者。其人然後。皆当得阿惟越致菩薩。阿惟越致菩薩者。皆当有三十二相紫磨金色八十種好。
仏は仰った。
「菩薩道を行おうと願って、阿弥陀仏国に生まれる人々は、当然、後にみな不退転の菩薩になる。不退転の菩薩は当然みな三十二の身体的特徴と紫磨金の色(の肌)と八十の(身体的)美点をもっている。
仏言。其欲求作菩薩道生無量清浄仏国者。其然後皆当得阿惟越致菩薩。阿惟越致菩薩者。皆当有三十二相紫磨金色八十種好。
阿難。其有衆生生彼国者。皆悉具足三十二相。智慧成満深入諸法。究暢要妙神通無礙。諸根明利。其鈍根者成就二忍。其利根者得阿僧祇無生法忍。
阿難。彼極楽界所生菩薩。皆具三十二相。膚体柔軟諸根聡利智慧善巧。於差別法無不了知。禅定神通善能遊戯。皆非薄徳鈍根之流。彼菩薩中有得初忍或第二忍者無量無辺。或有証得無生法忍。
tasmin khalu punar ānanda buddhakṣetre ye bodhisattvāḥ pratyājātāḥ sarve te 'virahitā buddhadarśanena dharmaśravaṇenāvinipātadharmāṇo yāvad bodhiparyantam / sarve ca te tata upādāya na jātv ajātismarā bhaviṣyanti sthāpayitvā tathārūpeṣu kalpasaṃkṣobheṣu ye pūrvasthānapraṇihitāḥ pañcasu kaṣāyeṣu vartamāneṣu yadā buddhānāṃ bhagavatāṃ loke prādurbhāvo bhavati tad yathāpi nāma mamaitarhi //
皆当作仏。随所願在所求欲。於他方仏国作仏。終不復更泥犁禽獣薜荔。随其精進求道。早晩之事同等爾。求道不休会当得之。不失其所欲願也
さとりを求め精進する度合いによって、遅い早いの違いはあるが、到達点はみな同じ。たゆまずさとりを求め続ければ、その願いに違わず、必ず到達できるはずだ。」
皆当作仏。随心所願。在欲於何方仏国作仏。終不更泥犁禽獣薜荔。随其精進求道。早晩之事事同等耳。求道不休会当得之。不失其所欲願也。
又彼菩薩。乃至成仏不更悪趣。神通自在常識宿命。除生他方五濁悪世。示現同彼如我国也。
阿難。彼国菩薩乃至菩提不堕悪趣。生生之処能了宿命。唯除五濁刹中出現於世。
tasmin khalu punar ānanda buddhakṣetre ye bodhisattvāḥ pratyājātāḥ sarve ta ekapurobhaktenānyāṃl lokadhātūn gatvānekāni buddhakoṭīnayutaśatasahasrāṇy upatiṣṭhanti yāvac cākāṃkṣanti buddhānubhāvena / te yathā cittam utpādayanty evaṃrūpaiḥ puṣpadīpadhūpagandhamālyavilepanacūrṇacīvaracchatradhvajapatākāvaijayantītūryasaṃgītivādyaiḥ pūjāṃ kuryāma iti teṣāṃ sahacittotpādāt tathārūpāṇy eva sarvapūjāvidhānāni pāṇau prādurbhavanti /
諸菩薩中。有意欲供養八方上下無央数諸仏。即皆倶前為仏作礼。白仏辞行。供養八方上下無央数仏。仏即然可之。即使行諸菩薩皆大歓喜。数千億万人無央数不可復計。皆当智慧勇猛。各自幡輩飛相追。倶共散飛。則到八方上下無央数諸仏所。皆前為諸仏作礼。即便供養。意欲得万種自然之物。在前即自然。百種雑色華。百種雑繒綵。百種劫波育衣。七宝灯火。万種伎楽。悉皆在前。其華香万種自然之物。亦非世間之物。亦非天上之物也。是万種物。都八方上下。衆自然合会化生耳。意欲得者。即自然化生。意不用者。即化去。諸菩薩便共持。供養諸仏及諸菩薩阿羅漢。辺傍前後迴遶周匝。在意所欲即輒皆至。当是之時。快楽不可言也。
『おいとまして、八方上下の無数の仏たちを供養しに行ってきます。』
仏はすぐに許可を与え、行かせる。菩薩たちはみな大変喜ぶ。
数千億万、無数、無量の彼らは、みな智慧あり、勇敢である。その彼らが群をなして飛び立ち、次々にあとを追い、みな(四方八方に)飛び散り、八方上下の無数の仏たちのもとに到る。みな前に進んで、仏たちを礼拝し、すぐさま供養をする。自然に(生じる)あらゆる種類の物が目の前に現れることを望むと、すぐさま自然の百種の色とりどりの花、百種の色とりどりの綾綿、百種の木綿の衣、七宝のランプ、あらゆる音楽と舞、なんでも目の前に現われる。これら花とその香りなど、あらゆる種類の自然に生じた物は、この世界の物でもないし、天界の物でもない。これらあらゆる種類の物は八方上下(の世界)の(最高の)物がみな自然に集まってあらわれたものだ。欲しいと思えば、さっと現れ、用がないと思えば、すっと消える。そこで菩薩たちはみんなでそれらを仏たちと菩薩・阿羅漢たちに供養する。(それら供物は、仏たちの)傍らであれ、前後であれ、ぐるりと周り全体であれ、望むがままに、みなさっと現れる。その時の心地よさは、えも言われない。
諸菩薩中。有意欲供養八方上下無央数諸仏。即皆倶前。為無量清浄仏作礼。却長跪叉手白仏辞行。欲供養八方上下諸無央数仏。無量清浄仏則然可之。則使其行供養諸菩薩等。皆大歓喜。数千億万人。無央数不可復計。皆智慧勇猛。各自翻飛等輩相追倶共散飛則行即到八方上下無央数諸仏所。皆前為仏作礼便則供養諸仏。其諸菩薩。意欲得万種自然之物在前。則自然百雑色華百種。自然雑繒幡綵百種物。自然劫波育衣。自然七宝。自然灯火。自然万種伎楽悉皆在前。其華香万種自然之物者。亦非世間之物也。亦復非天上之物也。是万種之物。都為八方上下衆物。自然共合会化生耳。意欲得者。則自然化生在前。意不用者。便則自化去。諸菩薩便共持供養諸仏及諸菩薩阿羅漢上。辺傍前後徊繞周匝。自在意所欲得。則輒皆至。当爾之時。快楽不可言也。
仏語阿難。彼国菩薩承仏威神。一食之頃往詣十方無量世界。恭敬供養諸仏世尊。随心所念。華香伎楽繒蓋幢幡。無数無量供養之具。自然化生応念即至。
阿難。彼国菩薩皆於晨朝。供養他方無量百千諸仏。随所希求種種花鬘塗香末香。幢幡繒蓋及諸音楽。以仏神力皆現手中供養諸仏。
te taiḥ puṣpair yāvad vādyais teṣu buddheṣu bhagavatsu pūjāṃ kurvanto bahv aparimāṇāsaṃkhyeyaṃ kuśalamūlam upacinvanti / sacet punar ākāṃkṣanty evaṃrūpāḥ puṣpapuṭāḥ pāṇau prādurbhavantv iti teṣāṃ sahacittotpādān nānāvarṇā anekavarṇā nānāgandhā divyāḥ puṣpapuṭāḥ pāṇau prādurbhavanti / te tais tathārūpaiḥ puṣpapuṭais tān buddhān bhagavato 'vakiranti smābhyavakiranty abhiprakiranti / teṣāṃ ca yaḥ sarvaparīttaḥ puṣpapuṭa utsṛṣṭo daśayojanavistāraṃ puṣpacchatraṃ prādurbhavaty upary antarīkṣe / dvitīye cānutsṛṣṭe na prathamo dharaṇyāṃ prapatati / santi tatra puṣpapuṭā ya utsṛṣṭāḥ santo viṃśatiyojanavistārāṇi puṣpacchatrāṇy upary antarīkṣe prādurbhavanti / santi triṃśaccatvāriṃśatpañcāśat / santi yāvad yojanaśatasahasravistārāṇi puṣpacchatrāṇy upary antarīkṣe prādurbhavanti /
諸菩薩意。各欲得四十里華。即自然在前。便於虚空中。共持散諸仏及菩薩阿羅漢上。皆在虚空中下向。華甚香好。小萎堕地。即自然乱風吹。萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得八十里華。即自然在前。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆復在虚空中下向。小萎堕地。即自然乱風吹。萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得百六十里華。即自然在前。便於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆復於虚空中下向。小萎堕地。即自然乱風吹。萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得三百二十里華。即自然在前。復於虚空中。持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華於虚空中下向。小萎堕地。即自然乱風吹。萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得六百四十里華。即自然在前。復以散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。皆在虚空中下向。小萎堕地。乱風自然吹萎華去。諸菩薩意。各復欲得千二百八十里華。即自然在前。復於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。皆在虚空中下向。小萎堕地。乱風自然吹。萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得二千五百六十里華。即自然在前。復於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。皆在虚空中下向。小萎堕地。乱風吹萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得五千一百二十里華。即自然在前。復於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。皆在虚空中下向。小萎堕地。乱風吹萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得万二百四十里華。即皆自然在前。復於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。小萎堕地。乱風吹萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得二万四百八十里華。即皆在前。復於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。皆在虚空中下向。小萎堕地。乱風吹萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得五万里華。即皆在前。復於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。皆在虚空中下向。小萎堕地。乱風吹萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得十万里華。即皆在前。諸菩薩復於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。皆在虚空中下向。小萎堕地。乱風吹萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得二十万里華。即皆在前。復於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。小萎堕地。乱風吹萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得四十万里華。即皆在前。復於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。皆在虚空中下向。小萎堕地。乱風吹萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得八十万里華。即皆在前。復於虚空中。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。皆在虚空中下向。小萎堕地。乱風吹萎華悉自然去。諸菩薩意。各欲得百六十万里華。即皆在前。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。小萎堕地。乱風吹萎華悉自然去。諸菩薩意。各欲得三百万里華。即皆在前。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。小萎堕地。乱風吹萎華自然去。諸菩薩意。各欲得六百万里華。即皆在前。共持散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華都自然合為一華。華正端円周匝各適等。華転倍前。華極自軟好。勝於前華数千百倍。色色異。香香不可言。
諸菩薩意。各欲得四十里華。則自然四十里華在前。諸菩薩皆於虚空中共持華。則散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆在虚空中下向。華甚香好。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。萎華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得八十里華。則自然八十里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華散諸菩薩阿羅漢上。華皆復在虚空中下向。華小萎便自堕地。則自然乱風吹萎華去。諸菩薩意。各復欲得百六十里華。則自然百六十里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華則散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆復於虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得三百二十里華則自然三百二十里華在前。諸菩薩皆復於虚空共持華則散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆復在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得六百四十里華。則自然六百四十里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆復在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹華悉自然去。諸菩薩意各復欲得千二百八十里華。則自然千二百八十里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆復在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得二千五百六十里華。則自然二千五百六十里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆復在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得五千一百二十里華。則自然五千一百二十里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華則散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆復在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得万二百四十里華。則自然万二百四十里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆復在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華則自然去。諸菩薩意。各腹欲得二万四百八十里華。則自然二万四百八十里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。持華散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆復在虚空中下向。華適小萎便自堕地。自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得五万里華。則自然五万里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得十万里華。則自然十万里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華則散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得二十万里華。則自然二十万里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華則散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得四十万里華。則自然四十万里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華則散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得八十万里華。則自然八十万里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華則散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華則自然去。諸菩薩意。各復欲得百六十万里華。則自然百六十万里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華則散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華皆在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得三百万里華。則自然三百万里華在前。諸菩薩皆復於虚空中。共持華則散諸仏。及諸菩薩阿羅漢上。華皆在虚空中下向。華適小萎便自堕地。則自然乱風吹。華悉自然去。諸菩薩意。各復欲得四百万里華。則自然四百万里華在前。諸菩薩心意。倶大歓喜踊躍。皆在虚空中。共持華則散諸仏及諸菩薩阿羅漢上。華都自然合為一華。華正団円周匝各適等。華転倍前極自軟好。転勝於前華好。数百千色。色色異香。甚香不可言。
珍妙殊特非世所有。転以奉散諸仏菩薩声聞大衆。在虚空中化成華蓋。光色晃耀香気普熏。其華周円四百里者。如是転倍。乃覆三千大千世界。随其前後以次化没。
如是供具広大甚多。無数無辺不可思議。若復楽求種種名花。花有無量百千光色。皆現手中奉散諸仏阿難。其所散花。即於空中変成花蓋。蓋之小者満十由旬。若不更以新花重散。前所散花終不堕落。阿難。或有花蓋満二十由旬。如是三十四十乃至千由旬。或等四洲或遍小千中千。乃至三千大千世界。
tatra ya udāraṃ prītiprāmodyaṃ saṃjanayanty udāraṃ ca cittaudbilyaṃ pratilabhyante te bahv aparimitam asaṃkhyeyaṃ ca kuśalamūlam avaropya bahūni buddhakoṭīnayutaśatasahasrāṇy upasthāyaikapūrvāhṇena punar api sukhāvatyāṃ lokadhātau pratiṣṭhante tasyaivāmitāyuṣas tathāgatasya pūrvapraṇidhānādhiṣṭhānaparigraheṇa pūrvadattadharmaśravaṇena pūrvajināvaropitakuśalamūlatayā pūrvapraṇidhānasamṛddhiparipūryānūnayā suvibhaktabhāvitayā //
諸菩薩皆大歓喜。倶於虚空中。大共作衆音自然伎楽。楽諸仏及諸菩薩阿羅漢当此之時。快楽不可言。諸菩薩皆悉却坐聴経。聴経竟即悉諷誦通。重知経道。益明智慧。即諸仏国中。従第一四天上。至三十三天上。諸天人皆共持天上万種自然之物来下。供養諸菩薩阿羅漢。天人皆復於虚空中。大共作衆音伎楽。諸天人前来者。転去避後来者。後来者転復供養如前。更相開避。諸天人歓喜聴経。大共作音楽。当是時快楽無極。諸菩薩供養聴経訖竟。便皆起為仏作礼而去。即復飛到八方上下。無央数諸仏所。供養聴経。皆各如前。悉遍已後。日未中時。各飛還其国。為阿弥陀仏作礼。皆却坐聴経竟大歓喜。
菩薩たちはみな後ろに下がって坐って、教えを聴く。教えを聴き終わると、すぐにみな暗誦し、理解し、ますます(仏の)教えを知り、ますます智慧が磨かれる。
すぐさま、それぞれの仏国の(下から)一番の四天王天から(二番の)三十三天までの神々がみな天上(に生じた)あらゆる種類の自然の物をもって降りてきて、菩薩・阿羅漢たちを供養する。神々はみな空中で一緒に様々な音や舞・音楽を演じる。先に来た神々は順にその場を去り、後から来る神々の邪魔にならないようにする。後から来た者たちも前の者たち同様に、順々に供養して、お互い邪魔にならないようにする。神々は歓喜し、教えを聴き、大勢で一緒に音楽を奏でる。この時の心地よさは極まりない。
菩薩たちは供養をして、教えを聴きおわると、みな立ち上がって、(それぞれの仏国土の)仏を礼拝し、(その仏国土から)去り、すぐさまさらに飛んで八方上下の無数の仏たちのもとにいたり、みな上述のように(仏たちを)供養し、教えを聴く。(こうして諸仏国を)すっかり一巡りして後、お昼前に、みなその(阿弥陀の)国に戻り、阿弥陀仏を礼拝して、後ろに下がって坐って、教えを(聴く。教えを)聴きおわって、大いに歓喜する。」
諸菩薩皆大歓喜。倶於虚空中。大共作衆音自然伎楽。楽仏及諸菩薩阿羅漢。当是之時。快楽不可言。諸菩薩皆悉却坐聴経。聴経竟則悉皆諷誦通利。重知経道益明智慧。其諸華香。小萎便自堕地。則自然乱風吹華。悉皆自然去。則諸仏国中。従第一四天王上。至三十六天上。諸菩薩阿羅漢天人。皆復於虚空中。大共作衆音伎楽。諸天人前来者。転去避後来者。後来者転復供養如前。更相開避。諸天人歓喜聴経。皆大共作音楽。当是之時。快楽無極。諸菩薩供養聴経訖竟。便皆起為諸仏作礼而去。則復飛到八方上下。無央数諸仏所。則復供養聴経。皆各如前時悉遍。以後日未中時。諸菩薩則皆飛而去。則還其国。悉前為無量清浄仏作礼。皆却坐一面聴経。聴経竟皆大歓喜◎
其諸菩薩僉然欣悦。於虚空中共奏天楽。以微妙音歌歎仏徳。聴受経法歓喜無量。供養仏已未食之前。忽然軽挙還其本国。
此諸菩薩生希有心得大喜愛。於晨朝時。奉事供養尊重讃歎無量百千億那由他仏。及種諸善根已。即於晨朝還到本国。此皆由無量寿仏本願加威及曽供如来。善根相続無欠減故。善修習故。善摂取故。善成就故
仏告阿難。阿弥陀仏。為諸菩薩阿羅漢説経時。都悉大会講堂上。諸菩薩阿羅漢。及諸天人民無央数。都不可復計。皆飛到阿弥陀仏所。為仏作礼却坐聴経。其仏広説道智大経。皆悉聞知。莫不歓喜踊躍心開解者。即四方自然乱風起。吹七宝樹。皆作五音声。七宝樹華。覆蓋其国。皆在虚空中下向。其華之香遍一国中。皆散阿弥陀仏。及諸菩薩阿羅漢上。華堕地皆厚四寸。小萎即乱風吹。萎華自然去。四方乱風。吹七宝樹華。如是四反。即第一四天王。第二忉利天上。至三十二天上。諸天人皆持天上万種自然之物。百種雑色華。百種雑香。百種雑繒綵。百種劫波育畳衣。万種伎楽転倍好相勝。各持来下。為阿弥陀仏作礼。供養仏及諸菩薩阿羅漢。諸天人皆復大作伎楽。楽阿弥陀仏及諸菩薩阿羅漢。当是時。快楽不可言。諸天更相開避後来者。転復供養如前。
「阿弥陀仏が菩薩・阿羅漢に教えを説くとき、みな大挙して講堂に集まる。無数で全く数えられないほどの菩薩・阿羅漢、神々や人々が、みな阿弥陀仏のもとへ飛んできて、仏に礼拝し、退いて坐り、教えを聴く。仏は、さとりへの智慧に関する大いなる教えを詳しく説く。みな(その教えを)聴聞して、誰もが踊らんばかりに歓喜し、はっきり理解する。(すると)すぐさま四方から自然のつむじ風が起き、七宝樹に吹くと、(七宝樹は)みな様々な音色をたてる。(風に吹かれた)七宝樹の花はその国中をすっかり覆い、みな空中で下を向いて留まる。その花の香りは国中に満ちる。(花は)みな阿弥陀仏と菩薩・阿羅漢の上に散る。花は地面に落ち、厚さ四寸にもなる。少ししおれると、すぐさまつむじ風が吹き、しおれた花はふっとなくなる。(するとまた)四方からつむじ風が起きて七宝樹に吹き、(…………)このように、四度くり返す。
すぐさま、(下から)第一番の四天王、第二番の忉利天、さらに三十三天までの神々が、みな天上(に生じた)あらゆる種類の自然の物、あまたの種類の色とりどりの花、あまたの種類の香、あまたの種類の綾綿、あまたの種類の木綿製の衣、あらゆる音楽と舞い――(これらは天が上方になるにつれて)倍々にすばらしく、すぐれたものになるのだが――、これらをそれぞれたずさえて降りてきて、阿弥陀仏を礼拝した後、(阿弥陀)仏と菩薩・阿羅漢たちに供養する。
神々はみな盛んに音楽と舞いを演じ、阿弥陀仏と菩薩・阿羅漢たちを楽しませる。この時の快さは何とも言えない。神々は、(お互い邪魔にならぬよう)順々に場を明け渡し、後から来る者も次々と前の者同様に供養する。
仏告阿難。阿弥陀仏。為諸菩薩阿羅漢説法時。都悉大会講堂上。其国諸菩薩阿羅漢。及諸天人民無央数。都不可復計。皆飛到無量清浄仏所。悉前為無量清浄仏作礼。却坐聴経。無量清浄仏。便則為諸比丘僧。諸菩薩阿羅漢。諸天人民。広説道智大経。皆悉聞知経道。莫不歓喜踊躍心開解者。即四方自然乱風起。吹国中七宝樹。七宝樹皆復作五音声。乱風吹七宝華華覆蓋其国。皆在虚空中下向。華甚香極自軟好。香遍国中。華皆自散無量清浄仏。及諸菩薩阿羅漢上。華堕地皆厚四寸。華適小萎。則自然乱風吹。萎華自然去。則四方倶復自然乱風起。吹七宝樹。七宝樹皆復自作五音声。乱風吹七宝樹華。華復如前。皆自然散無量清浄仏。及諸菩薩阿羅漢上。華堕地復厚四寸。華小萎。則自然乱風吹。萎華悉自然去。乱風吹華。如是四反。則第一四天王諸天人。第二忉利天上諸天人。第三天上諸天人。第四天上諸天人。第五天上諸天人。第六天上諸天人。第七梵天上諸天人。上至第十六天上諸天人。上至三十六天上諸天人。皆持天上万種自然之物。百種雑色華。百種雑香。百種雑繒綵。百種劫波育畳衣。万種伎楽。転倍好相勝。各持来下。為無量清浄仏作礼。則供養無量清浄仏。及諸菩薩阿羅漢。諸天人皆復大作伎楽。楽無量清浄仏。及諸菩薩阿羅漢。当是之時。快楽不可言。諸天人前来者。転去避後来者。後来者転復供養如前。更相開避。
仏語阿難。無量寿仏。為諸声聞菩薩大衆頒宣法時。都悉集会七宝講堂。広宣道教演暢妙法。莫不歓喜心解得道。即時四方自然風起。普吹宝樹出五音声。雨無量妙華随風周遍。自然供養如是不絶。一切諸天皆齎天上百千華香万種伎楽。供養其仏及諸菩薩声聞大衆。普散華香奏諸音楽。前後来往更相開避。当斯之時。熈然快楽不可勝言。
tasmin khalu punar ānanda buddhakṣetre ye bodhisattvāḥ pratyājātāḥ sarve te sarvajñatāsahagatām eva dharmakathāṃ kathayanti / na ca tatra buddhakṣetre sattvānāṃ kācit parigrahasaṃjñāsti / te sarve tad buddhakṣetraṃ samanucaṃkramāṇā anuvicaranto na ratiṃ nāratim utpādayanti prakrāmantaś cānapekṣā eva prakrāmanti na sāpekṣāḥ / sarvaśaś caiṣām evaṃ cittaṃ nāsti / tatra khalu punar ānanda sukhāvatyāṃ lokadhātau ye sattvāḥ pratyājātā nāsti teṣām anyātakasaṃjñā nāsti svakasaṃjñā nāsti mamasaṃjñā nāsti vigraho nāsti vivādo nāsti virodhaḥ / samacittās te hitacittā maitracittā mṛducittāḥ snigdhacittāḥ karmaṇyacittāḥ prasannacittāḥ sthiracittā vinīvaraṇacittā akṣubhitacittā aluḍitacittāḥ prajñāpāramitācaryācaraṇacittāś cittādhārabuddhipraviṣṭāḥ sāgarasamāḥ prajñayā merusamā buddhyānekaguṇasaṃnicayā bodhyaṅgasaṃgītyā vikrīḍitā buddhasaṃgītyābhiyuktāḥ /
また、実に、アーナンダよ、かしこの極楽世界に生まれた衆生たちには、他のものという想いがなく、自分のものという想いがなく、わたくしのものという想いがない。闘争がなく、論争がなく、反目がない。かれらは、平等な心、福利の心、慈しみの心、柔軟な心、情愛の心、勤勉な心、浄信の心、強固な心、離障の心、不動の心、不乱の心、智慧波羅蜜の行を実践する心をもっている。心を保持する覚智に達し、智慧は海に等しく、覚智はメール〔山〕に等しく、多くの功徳を集積し、覚りの支分(覚支)の誦唱で遊戯し、仏の〔教えの〕誦唱に専心している。
仏告阿難。生彼仏国諸菩薩等。所可講説常宣正法。随順智慧無違無失。於其国土所有万物。無我所心無染著心。去来進止情無所係。随意自在無所適莫。無彼無我無競無訟。於諸衆生得大慈悲饒益之心。柔軟調伏無忿恨心。離蓋清浄無厭怠心。等心勝心。深心定心。愛法楽法喜法之心。滅諸煩悩。離悪趣心。究竟一切菩薩所行。具足成就無量功徳。得深禅定諸通明慧。遊志七覚修心仏法。
復次阿難。彼極楽界諸菩薩衆。所説語言与一切智相応。於所受用皆無摂取。遍遊仏刹無愛無厭亦無希求。不希求想。無自想。無煩悩想。無我想。無闘諍相違怨瞋之想。何以故。彼諸菩薩。於一切衆生。有大慈悲利益心故。有柔軟無障礙心。不濁心。無忿恨心。有平等調伏寂静之心。忍心忍調伏心。有等引澄浄無散乱心。無覆蔽心。浄心。極浄心。照曜心。無塵心。大威徳心。善心。広大心。無比心。甚深心。愛法心。喜法心。善意心。捨離一切執著心。断一切衆生煩悩心。閉一切悪趣心故。行智慧行已成就無量功徳。於禅定覚分善能演説。而常遊戯無上菩提勤修敷演。
復次阿難。彼仏刹中一切菩薩。容貌柔和相好具足。禅定智慧通達無礙。神通威徳無不円満。深入法門得無生忍。諸仏秘蔵究竟明了。調伏諸根身心柔軟。安住寂静大乗涅盤。深入正慧無復余習。依仏所行七覚聖道。
māṃsacakṣuḥ pravicinvanti divyaṃ cakṣur abhinirharanti prajñācakṣurgatiṃgatā dharmacakṣuḥpāraṃgatā buddhacakṣur niṣpādayanto deśayanto dyotayanto vistareṇa prakāśayanto 'saṅgajñānam abhinirharantas traidhātukasamatayābhiyuktā dāntacittāḥ śāntacittāḥ sarvadharmānupalabodhisamanvāgatāḥ samudayaniruktikuśalā dharmaniruktiinsamanvāgatā hārāhārakuśalā nayānayasthānakuśalā lokikīṣu kathāsv anapekṣā viharanti lokottarābhiḥ kathābhiḥ sāraṃ pratyayanti / sarvadharmaparyeṣṭikuśalāḥ sarvadharmaprakṛtivyupaśamajñānavihāriṇo 'nupalambhagocarā niṣkiṃcanā nirupādānā niścintā nirupāyāsā anupādāya suvimuktā anaṅgaṇā aparyantasthāyino 'bhijñāsv amūlasthāyino 'saṅgacittā anavalīnā gambhīreṣu dharmeṣv abhiyuktā na saṃsīdanti / duranubodhabuddhajñānapraveśodgatā ekāyanamārgānuprāptā nirvicikitsās tīrṇakathaṃkathā aparapratyayajñānā anadhimāninaḥ //
肉眼清徹靡不分了。天眼通達無量無限。法眼観察究竟諸道。慧眼見真能度彼岸。仏眼具足覚了法性。以無礙智為人演説。等観三界空無所有。志求仏法具諸弁才。除滅衆生煩悩之患。従如来生解法如如。善知習滅音声方便。不欣世語楽在正論。修諸善本志崇仏道。知一切法皆悉寂滅。生身煩悩二余倶尽聞甚深法心不疑懼。常能修行其大悲者。深遠微妙靡不覆載。究竟一乗至于彼岸。決断疑網慧由心出。於仏教法該羅無外。
肉眼発生能有簡択。天眼出現鑒諸仏土。法眼清浄能離諸著。慧眼通達到於彼岸。仏眼成就覚悟開示。生無礙慧為他広説。於三界中平等勤修。既自調伏亦能調伏一切有情。能令獲得勝奢摩他。於一切法証無所得。善能説法言辞巧妙。勤修供養一切諸仏。摧伏有情一切煩悩。為諸如来之所悦可而能如是。如是思惟。作是思惟時。能集能見一切諸法皆無所得。以方便智修行滅法。善知取捨理非理趣。於理趣非理趣中皆得善巧。於世語言心不愛楽。出世経典誠信勤修。善巧尋求一切諸法。求一切法増長了知。知法本無実不可得。於所行処亦無取捨。解脱老病住諸功徳。従本已来安住神通勤修深法。於甚深法而無退転。於難解法悉能通達。得一乗道無有疑惑。於仏教法不由他悟。
修行五眼照真達俗。弁才総持自在無礙。善解世間無辺方便。所言誠諦深入義味。度諸有情演説正法。三界平等離諸分別。無相無為無因無果。無取無捨無縛無脱。遠離顛倒
sumerusamā jñāne 'bhyudgatāḥ sāgarasamā buddhyākṣobhyā candrasūryaprabhātikrāntāḥ prajñābhayā pāṇḍarasuśuklaśubhacittatayā ca / uttaptahemavarṇasadṛśāvabhāsanirbhāsaguṇapradhānatayā ca / vasuṃdharāsadṛśāḥ sarvasattvaśubhāśubhakṣamaṇatayā / apsadṛśāḥ sarvakleśamalanidhāvanapravāhaṇatayā / agnirājasadṛśāḥ sarvadharmamanyanākleśanirdahanatayā vāyusadṛśāḥ sarvalokāsañjanatayā ākāśasadṛśāḥ sarvadharmanairvedhikatayā sarvaśo niṣkiṃcanatayā ca / padmasadṛśāḥ sarvalokānupaliptatayā kālānusārimahāmeghasadṛśā dharmābhigarjanatayā mahāvṛṣṭisadṛśā dharmasalilābhipravarṣaṇatayā / ṛṣabhasadṛśā mahāgaṇābhibhavanatayā mahānāgasadṛśāḥ paramasudāntacittatayā bhadrāśvājāneyasadṛśāḥ suvinītatayā siṃhamṛgarājasadṛśā vikramavaiśāradyāsaṃtrastatayā nyagrodhadrumarājasadṛśāḥ sarvasattvaparitrāṇatayā sumeruparvatarājasadṛśāḥ sarvaparapravādyakampanatayā gaganasadṛśā aparimāṇamaitrībhāvanatayā mahābrahmasamāḥ sarvakuśalamūladharmādhipatyapūrvaṃgamanatayā pakṣisadṛśā asaṃnicayasthānatayā garuḍadvijarājasadṛśāḥ parapravādividhvaṃsanatayā / udumbarapuṣpasadṛśā durlabhotpattyarthitayā / nāgavat susamāhitā avikṣipta ajihmendriyā
(23) 〔かれらは〕象のごとくよく入定し、散乱せず、感官が異常でない。
智慧如大海。三昧如山王。慧光明浄超踰日月。清白之法具足円満。猶如雪山。照諸功徳等一浄故。猶如大地。浄穢好悪無異心故。猶如浄水。洗除塵労諸垢染故。猶如火王。焼滅一切煩悩薪故。猶如大風。行諸世界無障閡故。猶如虚空。於一切有無所著故。猶如蓮華。於諸世間無染汚故。猶如大乗。運載群萌出生死故。猶如重雲。震大法雷覚未覚故。猶如大雨。雨甘露法潤衆生故。如金剛山。衆魔外道不能動故。如梵天王。於諸善法最上首故。如尼拘類樹。普覆一切故。如優曇鉢華。希有難遇故。如金翅鳥。威伏外道故。如衆遊禽。無所蔵積故。猶如牛王。無能勝故。猶如象王。善調伏故。如師子王。無所畏故。曠若虚空。大慈等故。
其智宏深譬之巨海。菩提高広喩若須弥。自身威光超於日月。凡所思択与慧相応。猶如雪山其心潔白。光明普照無辺功徳焼煩悩薪。方之於火不為善悪之所動揺。心静常安猶如大地。洗滌煩惑如清浄水。心無所主猶如火。不著世間猶如風。養諸有情猶如地。観諸世界如虚空。荷載衆生猶如良乗。不染世法譬之蓮花。遠暢法音猶如雷震。雨一切法方之大雨。光蔽賢聖猶彼大仙。善能調伏如大竜象。勇猛無畏如師子王。覆護衆生如尼拘陀樹。他論不動如鉄囲山。修慈無量如彼恒河。諸善法王能為前導如大梵天。無所聚積猶如飛鳥。摧伏他論如金翅王。難遇希有如優曇花。
堅固不動如須弥山。智慧明了如日月朗。広大如海出功徳宝。熾盛如火焼煩悩薪。忍辱如地一切平等。清浄如水洗諸塵垢。如虚空無辺。不障一切故。如蓮花出水。離一切染故。如雷震響。出法音故。如雲靉靆。降法雨故。如風動樹。発菩提芽故。如牛王声。異衆牛故。如竜象威。難可測故。如良馬行。乗無失故。如師子坐。離怖畏故。如尼拘樹。覆蔭大故。如須弥山。八風不動故。如金剛杵。破邪山故。如梵王身。生梵衆故。如金翅鳥。食毒竜故。如空中禽。無住処故。如慈氏観。法界等故。
viniścayakuśalāḥ kṣāntisauratyabahulā anīrṣukāḥ parasaṃpattyaprārthanatayā viśāradā dharmakathāsv atṛptā dharmaparyeṣṭau vaiḍūryasadṛśāḥ śīlena ratnākarāḥ śrutena mañjusvarā mahādharmadundubhighoṣeṇa mahādharmabherīṃ parāghnanto mahādharmaśaṅkham apūrayanto mahādharmadhvajam ucchrāpayanto dharmolkāṃ prajvālayantaḥ prajñāvilokino 'saṃmūḍhā nirdoṣāḥ śāntakhilāḥ śuddhā nirāmagandhā alubdhāḥ saṃvibhāgaratā muktatyāgāḥ prasṛtapāṇayo dānasaṃvibhāgaratā dharmāmiṣābhyāṃ dāne 'matsariṇo 'saṃsṛṣṭā anuttrastamānasā virakta dhīrā vīrā dhaureyā dhṛtimanto hrīmanto 'sādṛśyā nirargaḍāḥ prāptābhijñāḥ suratāḥ sukhasaṃvāsā arthakarā lokapradyotā nāyakā nandīrāgānunayapratighaprahīṇāḥ śuddhāḥ śokāpagatā nirmalās trimalaprahīṇā vikrīḍitābhijñā hetubalikāḥ praṇidhānabalikā ajihmā akuṭilāḥ //
ye te bahubuddhakoṭīnayutaśatasahasrāvaropitakuśalamūlā utpāṭitamānaśalyā apagatarāgadveṣamohāḥ śuddhāḥ śuddhādhimuktā jinavarapraśastā lokapaṇḍitā uttaptajñānasamudāgatā jinastutāś cittaudbilyasamanvāgatāḥ śūrā dṛḍhā asamā akhilā atulā arajasaḥ sahitā udārā ṛṣabhā hrīmanto dhṛtimantaḥ smṛtimanto matimanto gatimantaḥ prajñāśastrapraharaṇāḥ puṇyavanto dyutimanto vyapagatakhilā malaprahīṇā abhiyuktāḥ sātatyeṣu dharmeṣu //
かれらは、十万・百万・千万の多くの仏たちのもとで善根を植え、高慢の矢を引きぬき、貪欲と瞋恚と愚癡とを離れ、清浄であり、清浄な信解をもち、最勝の勝者たちに賞讃され、世間の賢者であり、灼熱した智に到達し、勝者たちに讃美される。心の歓悦をそなえ、勇気があり、強固であり、等しいものがなく、頑迷でなく、比べるものがなく、塵がなく、融和であり、高大であり、雄牛〔さながら〕であり、恥じらいがあり、堅固であり、憶念があり、思慮があり、了解をもち、智慧の武器で攻撃し、福徳があり、光彩があり、頑迷を離れ、垢を捨て去り、もともろの常住の法に専心している。
摧滅嫉心不望勝故。専楽求法心無厭足。常欲広説志無疲倦。撃法鼓。建法幢。曜慧日。除痴闇。修六和敬。常行法施。志勇精進心不退弱。為世灯明最勝福田。常為師導等無憎愛。唯楽正道無余欣慼。抜諸欲刺以安群生。功徳殊勝莫不尊敬。滅三垢障遊諸神通。因力縁力。意力願力。方便之力。常力善力。定力慧力。多聞之力。施戒忍辱。精進禅定。智慧之力。正念止観諸通明力。如法調伏諸衆生力。如是等力一切具足。身色相好功徳弁才。具足荘厳無与等者。恭敬供養無量諸仏。常為諸仏所共称歎。究竟菩薩諸波羅蜜。修空無相無願三昧不生不滅諸三昧門。遠離声聞縁覚之地。
最勝丈夫其心正直。無有懈怠能善修行。於諸見中善巧決定。柔和忍辱無嫉妬心。論法無厭求法不倦。常勤演説利益衆生。戒若琉璃内外明潔。善聞諸法而為勝宝。其所説言令衆悦伏。以智慧力建大法幢。吹大法螺。撃大法鼓。常楽勤修建諸法表。由智慧光心無迷惑。遠衆過失亦無損害。以淳浄心離諸穢染。常行恵施永捨慳貪。禀性温和常懐慚恥。其心寂定智慧明察。作世間灯破衆生闇。堪受利養殊勝福田。為大導師周済群物。遠離憎愛心浄無憂。勇進無怖為大法将。了知地獄調伏自他。利益有情抜諸毒箭。為世間解為世間師。引導群生捨諸愛著。永離三垢遊戯神通。因力。縁力。願力。発起力。世俗力。出生力。善根力。三摩地力。聞力。捨力。戒力。忍力。精進力。定力。慧力。奢摩他力。毘鉢舎那力。神通力。念力。覚力。摧伏一切大魔軍力。并他論法力。能破一切煩悩怨力。及殊勝大力。威福具足相好端厳。智慧弁才善根円満。目浄脩広人所愛楽。其身清潔遠離貢高。以尊重心奉事諸仏。於諸仏所植衆善本。抜除憍慢離貪瞋痴。殊勝吉祥応供中最。住勝智境赫奕慧光。心生歓喜雄猛無畏。福智具足無有滞限。但説所聞開示群物。随所聞法皆能解了。於菩提分法勇猛勤修。空無相願而常安住。及不生不滅諸三摩地。行遍道場遠二乗境。
如是菩薩遍満仏刹。吹法螺。豎法幢。撃法鼓。然法灯。離過清浄無迷無失。手中出生花鬘瓔珞塗香粖香一切供具。持往百千倶胝那由他仏刹。供養諸仏。復於手中別出宝花。散虚空中化成宝蓋広十由旬。或二十由旬。乃至百千由旬。遍諸仏刹。経須臾間還来本国。無愛無著。無取無捨。身心寂静
īdṛśā ānanda tasmin buddhakṣetre bodhisattvā mahāsattvāḥ saṃksiptena / vistareṇa punaḥ sacet kalpakoṭīnayutaśatasahasrasthitikenāpy āyuṣpramāṇena tathāgato nirdiśed na tv eva śakyaṃ teṣāṃ satpuruṣāṇāṃ guṇaparyanto 'dhigantum / na ca tathāgatasya vaiśāradyopacchedo bhavet / tat kasya hetoḥ / ubhayam apy etad ānandācintyam atulyaṃ yad idaṃ teṣāṃ ca bodhisattvānāṃ guṇās tathāgatasya cānuttaraṃ prajñāpratibhānam //
阿難。彼諸菩薩。成就如是無量功徳。我但為汝略言之耳。若広説者。百千万劫不能窮尽
阿難。我今略説彼極楽界所生菩薩摩訶薩衆真実功徳悉皆如是。阿難。仮令我身住寿百千億那由他劫。以無礙弁欲具称揚彼諸菩薩摩訶薩等真実功徳不可窮尽。阿難。彼諸菩薩摩訶薩等。尽其寿量亦不能知
仏告阿難。此諸菩薩。我土五濁之所無有。経百千倶胝劫説不能尽
仏告阿難。吾今此土。所有菩薩摩訶薩。已曽供養無量諸仏植衆徳本。命終之後。皆得生於極楽世界。
仏言。阿弥陀仏国。諸菩薩阿羅漢衆等。大聚会自然都集。拘心制意。端身正行。遊戯洞達。倶相随飛行。翻輩出入。供養無極。歓心喜楽。共観経行道。和好久習。才猛智慧。志若虚空。精進求願。心終不復中徊。意終不復転。終無有懈極時。雖求道。外若遅緩。内独急疾。容容虚空。適得其中。中表相応。自然厳整。撿歛端直。身心清潔。無有愛欲。無所適貪。無有衆悪瑕穢。其志願皆各安定殊好。無増欠減。求道和正。不誤傾邪。准望道法。随経約令不敢違蹉跌。若於八方上下。無有辺幅。自在所欲。至到無窮無極。咸然為道。恢廓及曠蕩。念道無他之念。無有憂思。自然無為。虚無空立。恢安無欲。作得善願。尽心求索。含哀慈愍。精進中表。礼義都合。通洞無違。和順副称。褒羅表裏。過度解脱。能升入泥洹。長与道徳合明。自然相保守。快意之滋真滋。真了潔白。志願無上。清浄之安定。静楽之無有極。善好無有比。巍巍之燿照。燿照亘開達明徹。自然中自然相。然之有根本。自然成五光。五光至九色。九色参徊転。数百千更変。欝単之自然。自然成七宝。横攬成万物。光精参明倶出好。甚姝無有極。其国土甚若此。何不力為善。念道之自然。著於無上下。洞達無辺幅。捐志虚空中。何不各精進。努力自求索。可得超絶去。往生阿弥陀仏国。横截於五悪道。自然閉塞。升道之無極。易往無有人。其国土不逆違。自然之随牽。何不棄世事。行求道徳。可得極長生。寿無有極。何為著世事。譊譊共憂思無常。
仏は仰った。
「阿弥陀仏国の菩薩・阿羅漢たちが大集会をするのに、みな自ずと集まる。(彼らは)こころを制しており、行いもきちんとしており、自由自在に遊び楽しみ、みな連れだって飛んできて、大挙して出入りし、(互いに?)最高に供養し、喜び楽しむ。みな一緒に教えを観想し(?)、仏道を行い、中睦まじく、ずっと親しくしていて(?)、才能が優れ、智慧あり、空のように虚心で(ひたすら)精進して願(の成就)をめざし、途中で志を翻すことは決してなく、意志が揺らぐことは決してなく、疲れることを全く知らない。その時、さとりを求めているとはいえ、外見はゆったりとしている。内心は逆にじりじりしている。虚空(のように)悠然として(?)、ちょうどほどよく、外見と心の中が呼応している。そのままで(外見は)きちんとしていて、きりりと引き締まっていて、端正。身も心も清らかで、欲望がなく、好き嫌いがなく、あらゆる悪も穢れもない。彼らの願いはみなゆるがず、すばらしく、ふくらんだりしぼんだりせず、さとりを求めて、穏和でまっすぐ、誤ったり歪んだりしない。さとりへの法を目指して、教えや決まりに従い、それらに違い踏み外すようなことはしない。あたかも法律に従うように。
(彼らは)八方上下のはてしない所までさまよい、行きたいところは思いのままに、果てしなく極まりなく行き着く。(彼らは)みな仏道を実践し、ひろびろとした領域で(さとりに)達したいと思い、はるかに広がる領域で道(さとり)を念じ、他に思いはなく、憂いもない。あるがままで人為を働かさず、(一切は)虚無にして空(という達観)に身を置き、心が安らかで欲がない。立派な願いを立てたら、懸命に(成就しようと)求める。哀れみ・慈しみを懐いて、精進する。考えと行動が、作法(礼)と正しい軌範(義)に合致し、一貫してもとることなく、穏やかで、(礼と義に?)合致していて、(礼と義が?)言うこととなすことのすべてに及んでいる(?)。(輪廻を)越えて解脱し、さらに進んで涅槃に入り、明るさという点において覚りそのものと永久に等しくなり、あるがままに(その覚りそのもの)を保ち続けることができる。思いのままで、嬉々として、偽りがなく、清純である。願いはこの上なく(高く)、清浄で、ゆるがず、静まっている。
(輝く阿弥陀仏国)
(阿弥陀仏国の)心地よさは極まりなく、喩えようのないほど素晴らしい。光が勢いよく高く広く輝き照らし、自然のもつあるがままの姿をあまねく輝き照らす(?)。自然には根本があり(?)、(それが)自ずから五(色)の光になり、五(色)の光は九色になり、九色(の光)が交じり合って回転し、あまたに変化する。最高の自然の在り方から(?)、自ずと七宝ができ、(さらに)縦横に万物が造られ、(それらの)光が交じり合って、輝きを一斉に放つ。きれいで、この上なくすばらしい。
(往生は易しい)
その国土がこんなにもすばらしいのに、なぜ、努力して善行をなし、(仏)道の本来そのまま(の理)が、四方上下の無限のかなたまであらわれ、行きわたっていることを念じ、志を虚空の中に向けよう(?)としないのか?どうして皆精進し、努力し、求めようとしないのか?(この世を)はるかに超えて、阿弥陀仏国に往生し、五悪(道)を越えることができる。悪道は自然に塞がれ、(仏)道の極みまで昇りつめる。(その仏国土へは)往き易いのに、誰も(往く)人はいない。その(仏)国へは拒むものとてなく、そのままで引き寄せられるのである。どうして俗事を捨て、仏道の恩恵を求めようとしないのか?(そうすれば)最高に長生きし、寿命と楽しみは極まることがない。どうして俗事に執着して、がやがやと争い、皆で無常を憂うのか?」
◎仏言。無量清浄仏国。諸菩薩阿羅漢衆等。大道聚会自都集。拘心制意端身正行。遊戯洞達。倶相随飛行。幡輩出入。供養無極。歓心喜楽。楽共観経行道。和好文習。才猛智慧。志若虚空。精進求願。心終不復中迴意終不復転。終無有懈極時。雖求道外若遅緩。内独駃急疾。容容虚空中。適得其中。中表相応。自然厳整。撿斂端直。身心浄潔。無有愛欲有所適貪。無有衆悪瑕穢。其志願皆安定殊好。無増欠減。求道和正。不誤傾邪。准望道法。随経約令。不敢違失蹉跌。若於縄墨。遊於八方上下。無有辺幅。自在所欲。至到無窮無極。咸然為道。恢廓慕及曠蕩。念道無他之念。無有憂思。自然無為。虚無空立。淡安無欲。作徳善願。尽心求索。含哀慈愍。精進中表。礼義都合。通洞無違。和順副称。苞羅表裏。過度解脱。敢昇入於泥洹。長与道徳合明。自然相保守。快意之滋滋真。真了潔白。志願高無上。清浄定安。静楽之無有極。善好無有比。巍巍之燿照照。一旦開達明徹。自然中自然相。自然之有根本。自然成五光至九色。五光至九色参迴転。数百千更変。最勝之自然。自然成七宝。横攬成万物。光精参明倶出好。甚姝無有極。其国土甚姝好若此。何不力為善。念道之自然。著於無上下。洞達無辺幅。捐志虚空中。何不各精進。努力自求索。可得超絶去。往生無量清浄阿弥陀仏国。横截於五道。悪道自閉塞。昇道之無極。易往無有人。其国土不逆違。自然之随牽。何不棄世事行求道徳。可得極長生。寿楽無有極。何為用世事。饒共憂無有常。
仏告弥勒菩薩諸天人等。無量寿国声聞菩薩。功徳智慧不可称説。又其国土。微妙安楽清浄若此。何不力為善。念道之自然。著於無上下。洞達無辺際。宜各勤精進。努力自求之。必得超絶去。往生安養国。横截五悪趣。悪趣自然閉。昇道無窮極。易往而無人。其国不逆違。自然之所牽。何不棄世事。勤行求道徳。可獲極長生。寿楽無有極。
世人薄俗。共諍不急之事。共於是処劇悪極苦之中。勤身治生。用相給活。無尊無卑。無富無貧。無老無少。無男無女。皆当共憂銭財。有無同然。憂思適等。屏営愁苦。累念思慮。為心使走。無有安時。有田憂田。有宅憂宅。有牛憂牛。有馬憂馬。有六畜憂六畜。有奴婢憂奴婢。有衣被銭財金銀宝物。復共憂之。重思累息。憂念愁恐。横為非常。水火盗賊。怨主債家。所漂焼繋唐突没溺。憂毒忪忪無有解時。結憤胸中稸気恚怒。病在胸腹憂苦不離。心堅意固適無縦捨。或坐摧蔵終身亡命。棄捐之去莫誰随者。尊卑豪貴貧富。有是憂懼。勤苦此。結衆寒熱与痛共居。小家貧者窮困苦乏。無田亦憂欲有田。無宅亦憂欲有宅。無牛亦憂欲有牛。無馬亦憂欲有馬。無六畜亦憂欲有六畜。無奴婢亦憂欲有奴婢。無衣被銭財什物飲食之属。亦憂欲有之。適有一復少一。有是少是思有斉等。適小具有便復賜尽。如是苦生。当復求索。思想無益不能時得。身心倶労坐起不安。憂意相随勤苦如此。焦心不離恚恨独怒。亦結衆寒熱与痛同居。或時坐之終身夭命。亦不肯作善為道。寿命終尽死。皆当独遠去。有所趣向。善悪之道莫能知之。
「世の人々は、軽薄・卑俗で、重要でないことを争いあっている。ここ、(すなわち)ひどい悪と苦しみにみちた中で、励んで生計を立てて、(家族を)養っている。位の高い者も卑しい者も、金持ちも貧乏人も、年寄りも若者も、男も女も、みな財産のことを心配している。持つ者も持たない者も区別無く、思い煩いは同じ。うろたえ、愁い苦しみ、思案を重ね、考えを巡らし、心のしもべとなり、安らぐ時はない。
田畑を所有するものは、田畑のことを心配し、家宅を所有するものは、家宅のことを心配し、牛を所有するものは、牛のことを心配し、馬を所有するものは、馬のことを心配し、家畜を所有するものは、家畜のことを心配し、奴婢を所有するものは、奴婢のことを心配し、衣服・財産・金・銀・宝物を所有するものは、それらのことを心配する。思いに思い、ため息を繰り返し、心配と不安にかられる。「不意に、突然の洪水・火事・盗賊・恨みをいだく者や債権者によって、流されたり、焼かれたり、強奪されたり、乱入されたり、溺れたりする」(のではないかと)。とても不安で心臓がどきどきし、ほっとする時がない。憂いを心のうちにいだき、怒りの気を心のうちに積もらせ、(その結果)胸や腹を病み、憂いと苦しみは離れない。(その)意志は頑なで、全く寛容でない。傷つけられたことで命を失った場合は、ぽいと捨て去られ、誰一人として後に従う者はいない。位の高い者・金持ちには、このような憂いと恐れがあり、このように苦しむ。度々悪寒と熱病を病み、痛みと同居している。
身分の低い貧乏人は、貧窮し、貧しさに苦しむ。田畑がなければ、田畑を欲しいと悩み、家宅がなければ、家宅が欲しいと悩み、牛がなければ、牛が欲しいと悩み、馬がなければ、馬が欲しいと悩み、家畜がなければ、家畜が欲しいと悩み、奴婢がなければ、奴婢が欲しいと悩み、衣服・財産・日用品・飲食物などがなければ、やはり欲しいと悩む。たまたま一つが手にはいると、もう一つ欲しくなり、これがあると、あれも欲しくなり、ひとしなみに持ちたいと思う。たまたま束の間、全部を所有することができても、すぐにまた無くなってしまう。こうして苦しみが生じ、もう一度手に入れようとしても、思うだけ無駄で、すぐに手に入れることが出来ず、心身ともに疲れきり、いても立ってもいられない。(身分の低い貧乏人も)次々と悩みが生じ、このように苦しく、(悩みが)心を苦しめつづけ、うらみのあまり激しく怒る。(位の高い者・金持ち同様)彼らもまた度々悪寒と熱病を病み、痛みと同居している。
このことによって、命を失い、早死にする場合もある。それでもやはり善行や仏道を修めようとはしない。寿命が尽き死ねば、みなひとりで遠くに去り行かねばならない。(死後)おもむく境涯があり、それには善い境涯と悪い境涯があるということを誰も知らない。
世人薄俗。共争不急之事。共於是処劇悪極苦之中。勤身治生用相給活。無尊無卑。無富無貧。無老無少。無男無女。皆当共憂銭財。有無同然。憂思適等。屏営愁苦。累念思慮。為之走使。無有安時。有田憂田。有宅憂宅。有牛憂牛。有馬憂馬。有六畜憂六畜。有奴婢憂奴婢。衣被銭財金銀宝物。復共憂之。重思累息。憂念懐愁恐。横為非常。水火盗賊。怨家債主。所漂焼繋唐突没溺。憂毒怔忪無有解時。結憤心中慉気毒怒。病在胸腹憂苦心離。心堅意固適無縦捨。或坐摧蔵終亡身命。棄捐之去莫誰随者。尊貴豪富有此憂懼。勤苦若此。結衆寒熱与痛共居。小家貧者窮困乏無。無田亦憂欲有田。無宅亦憂欲有宅。無牛亦憂欲有牛。無馬亦憂欲有馬。無六畜亦憂欲有六畜。無奴婢亦憂欲有奴婢。無衣被銭財什物飯食之属。亦憂欲有之。適有一少一。有是少是思有斉等。適小具有便復儩尽。如是苦生。当復求索。思想無益不能時得。身心倶労坐起不安。憂念相随勤苦若此。焦心不離恚恨独怒。亦結衆寒熱与痛共居。或時坐之終身夭命。亦不肯作善為道。寿命尽死。皆当独遠去。有所趣向。善悪之道莫能知者。
然世人薄俗。共諍不急之事。於此劇悪極苦之中。勤身営務以自給済。無尊無卑。無貧無富。少長男女共憂銭財。有無同然。憂思適等。屏営愁苦。累念積慮。為心走使無有安時。有田憂田。有宅憂宅。牛馬六畜奴婢銭財衣食什物。復共憂之。重思累息憂念愁怖。横為非常水火盗賊怨家債主。焚漂劫奪消散磨滅。憂毒忪忪無有解時。結憤心中不離憂悩。心堅意固適無縦捨。或坐摧砕身亡命終。棄捐之去莫誰随者。尊貴豪富亦有斯患。憂懼万端勤苦若此。結衆寒熱与痛共倶。貧窮下劣困乏常無。無田亦憂欲有田。無宅亦憂欲有宅。無牛馬六畜奴婢銭財衣食什物。亦憂欲有之。適有一復少一。有是少是。思有斉等。適欲具有便復糜散。如是憂苦当復求索。不能時得思想無益。身心倶労坐起不安。憂念相随勤苦若此。亦結衆寒熱与痛共倶。或時坐之終身夭命。不肯為善行道進徳。寿終身死当独遠去。有所趣向善悪之道莫能知者。
或時世人父子兄弟。夫婦家室中外親属。居天地之間。当相敬愛。不当相憎。有無当相給与。不当有貪惜。言色当和。莫相違戻。或儻心諍有所恚怒。今世恨意微相嫉憎。後世転劇致成大怨。所以者何。如今之事更欲相害。雖不臨時応急相破。然之愁毒結憤精神。自然剋識不得相離。皆当対相生。値更相報復。人在世間愛欲之中。独往独来独死独生。当行至苦楽之処。身自当之無有代者。善悪変化。殃咎悪処。宿予厳待。当独升入遠到他処。莫能見去在何所。善悪自然追逐行生。窈窈冥冥別離久長。道路不同会見無期。甚難得復相値。何不棄家事。各曼強健時。努力為善。力精進求度世。可得極長寿。殊不肯求於道。復欲須待欲何楽乎。
もし、世間の人々が、父子・兄弟・夫婦・家族・父方や母方の親戚として、この世界で暮らす場合は、互いに敬愛しあい、憎しみあってはならず、持てる者は持てない者に与え、貪り惜しむことがあってはならない。ことばと顔色は柔和にして、相手に逆らうべきではない。もし対抗心があり、怒ることがあれば、この世での恨みの心はわずかに憎む程度のものでも、来世ではだんだん激しくなり大きな恨みになってしまう。なぜか。今のことに関して、互いに傷つけたいと思う。その場で、即座に攻撃しなくても、そのことを悩み苦しみ、怒りを心のうちにいだき、(怒りは)自然に意識に刻まれる。(その相手とは)離れられない。双方、生まれ変わって出会い、互いに報復しあうはずである。
人々は世間の愛欲の中で、ひとりでやってきて、ひとりで去っていき、ひとりで生まれ、ひとりで死ぬ。苦楽の境涯に至る際、自分で直面せねばならず、誰も替わってくれない。善悪の行為の(変化した)結果としての(?)災いは別の生であらかじめ厳然と待ちかまえている。ひとりで昇って行き、遠く別の生に至り、誰にも見ることができない。どこへ去っていこうと、善悪の業は自動的に、転生した所まで追いかけて行く。
ぼんやり薄暗い(輪廻の)別離は永遠につづく。たどる道が違うから、いつまた会えるか。再び出会うことはとても難しい。どうして家庭の事柄を捨て去り、それぞれ元気なあいだに、努めて善業を行わないのか。努め精進し、この俗世を越えることを求めれば、最高に長生きすることができる。まったく道を求めようとせずに、いったい何を期待しているのか。何を願っているのか。
或時世人父子兄弟。夫婦家室中外親属。居天地之間。当相敬愛。不当相憎。有無当相給与。不当有貪。言色当和。莫相違戻。或儻心争有所恚怒。今世恨意微相嫉憎。後世転劇至成大怨。所以者何。今世之事。更欲相患害。雖不臨時応急相破。殺之愁毒結憤精神。自然剋識不得相離。皆当対相生。値更相報復。人在世間愛欲之中。独来独去死生。当行至趣苦楽之処。身自当之無有代者。善悪変化。殃咎異処。宿予厳待。当独昇入遠到他処。莫能見者去在何所。善悪自然追逐往生。窈窈冥冥別離久長。道路不同会見無期。甚難甚難復得相値。何不棄衆事。各勱強健時。努力力為善。力精進来度世。可得極長寿。殊不肯求於道。復欲何須待欲何楽乎。
世間人民父子兄弟夫婦家室中外親属。当相敬愛無相憎嫉。有無相通無得貪惜。言色常和莫相違戻。或時心諍有所恚怒。今世恨意微相憎嫉。後世転劇至成大怨。所以者何。世間之事更相患害。雖不即時応急相破。然含毒畜怒結憤精神。自然剋識不得相離。皆当対生更相報復。人在世間愛欲之中。独生独死独去独来。当行至趣苦楽之地。身自当之無有代者。善悪変化殃福異処。宿予厳待当独趣入。遠到他所莫能見者。善悪自然追行所生。窈窈冥冥別離久長。道路不同会見無期。甚難甚難復得相値。何不棄衆事。各曼強健時。努力勤修善。精進願度世。可得極長生。如何不求道。安所須待欲何楽乎。
如是世人。不信作善得善。不信為道得道。不信死後世復生。不信施与得其福徳。都不信之。爾以謂不然。終無有是但坐。是故且自見之。更相代聞。前後相続。転相承受。父余教令。先人祖父。素不作善。本不為道。身愚神闇。心塞意閉。不見大道。殊無有能。見人死生。有所趣向。亦莫能知者。適無有見善悪之道。復無語者。為用作善悪福徳。殃咎禍罰。各自競作為之用。殊無有怪也。至於死生之道。転相続立。或子哭父。或父哭子。或弟哭兄。或兄哭弟。或婦哭夫。或夫哭婦。顛倒上下無常根本。皆当過去。不可常得。教語開導。信道者少。皆当死生。無有休止。如是曹人。朦冥抵突。不信経語。各欲快意。心不計慮。愚痴於愛欲。不解於道徳。迷惑於瞋怒。貪狼於財色。坐之不得道。当更勤苦。極在悪処生。終不得止休。息痛之甚可傷。或時家室中外。父子兄弟夫婦。至於死生之義。更相哭泣転相思慕。憂念憤結恩愛繞続。心意著痛対相顧恋。昼夜縛礙無有解時。教視道徳心不開明。思想恩好情欲不離。閉塞矇瞑交錯覆蔽。不能思計。心自端正決断世事。専精行道便旋至竟。寿終命尽不能得道。無可那何。
このように世間の人は、善業を行えば善果を得ることを信じない。(仏)道を行えば道(さとり)を得ることを信じない。死んで後の世で転生することを信じない。布施をすれば、その功徳を得ることを信じない。まったくこれらを信じず、またそんなわけはないと思い、そういうことはないと言う。しかし、(他ならぬ)この(言動)のせいで、遠からずこれらのことを自分で体験することになろう。先祖から子孫へ相続される教えを代々聞き受け継いでいく。先祖はもともと善業・(仏)道を行ったことがなく、身も精神も暗愚で、心は閉塞していて、大いなる(仏)道を見ようとしない。人が死んで後おもむく境涯があるのを見る能力がまったくないし、知る能力のある者もない。そこには善い境涯と悪い境涯があるのを見ることもまったくないし、語ってくれる人もいない。善悪の行為を行うことによって、福徳・災い・懲罰がそれぞれ競うように起こるのも、そういうわけで(?)、まったく不思議なことではない。
死に至るという道理は次々と立ち現れてくる。あるいは子が父を亡くして泣き、あるいは父が子を亡くして泣く。あるいは弟が兄を亡くして泣き、あるいは兄が弟を亡くして泣く。あるいは妻が夫を亡くして泣き、あるいは夫が妻を亡くして泣く。(老幼・兄弟・夫婦の死の)順序が逆になるのは、無常の根本の姿だ。誰もみな過ぎ去っていき、永遠に留まることはできない。
教え語り、諭しても、この道理を信じるものは少ない。みな生死を繰り返し、とどまることはない。(しかし)このような人々は、ぼんやりしていてあちこちで衝突し、教えの言葉を信じず、それぞれ心を楽しませることを求め、思慮がない。(彼らは)愛欲に理性を失い、道徳をわきまえず、怒りのために惑い、財産や女色を貪っている。このために(仏)道を得ず、当然苦しみの極みを受け、悪い境涯に(再び)生まれ、決してとどまることはできない。その苦痛はいたましいかぎりだ。
(愚昧な追慕)
家族・父方や母方の親戚・父子・兄弟・夫婦の死(ぬという道理)に直面すると、互いに声を出して泣き、涙を流し、互いに追慕する。憂いが心のうちに鬱積し、恩愛がまとわりついて離れない。心は痛みに襲われ、互いに恋々として思いきれず、(その悲しみは)昼となく夜となく結ばれ束縛し、(それから)解放される時がない。仏道の恩恵を教え示しても、心を開いて受け容れず、(亡き人との)愛情を想い、情欲が身を離れず、心をすっかり閉ざしてもうろうとしており、(蒙昧さに)幾重にも覆われていて、(彼らは)思考したり、心をきちんとただしたり、世俗のことからすっぱり身をひき、ひたすら道を修めたりすることができない。最後までふらふらしていて、寿命が尽きても、仏道を得られず、もうどうしようもない。
如是世人。不信作善得善。不信為道得道。不信死後世復生不信施与得其福徳。都不信之。亦以謂之不然。言無有是。但坐是故且自見之。更相看視。前後転相承受。父余教令。先人祖父。素不作善。本不為道。身愚神闇。心塞意閉。不見天道。殊無有能。見人生死。有所趣向。亦莫能知者。適無有見善悪之道。復無有語者。為用作善悪福徳。殃咎禍罰。各自競作為之用。殊無有怪也。至於生死之道転相続。顛倒上下。無常根本。皆当過去不可常得。教語開導。信道者少。皆当生死無有休止。如是曹人。朦冥抵突。不信経語。各欲快意。心不計慮。愚痴於愛欲。不解於道徳。迷惑於瞋怒。貪猥於財色。坐之不得道。当更勤苦極。在於悪処生。終不得止休。息痛之甚可傷。或時家室中外。父子兄弟夫婦。至於生死之義。更相哭涙転相思慕。憂念憤結恩愛繞続。心意痛著対相顧思。昼夜無有解時。教示道徳心不開明。恩愛情欲不離。閉塞蒙蒙交錯覆蔽。不得思計。心自端正決断世事。専精行道便旋至竟。年寿命尽不能得道。無可奈何。
如是世人。不信作善得善為道得道。不信人死更生恵施得福。善悪之事都不信之。謂之不然終無有是。但坐此故且自見之。更相瞻視先後同然。転相承受父余教令。先人祖父素不為善不識道徳。身愚神闇心塞意閉。死生之趣善悪之道。自不能見無有語者。吉凶禍福競各作之。無一怪也。生死常道転相嗣立。或父哭子或子哭父。兄弟夫婦更相哭泣。顛倒上下無常根本。皆当過去不可常保。教語開導信之者少。是以生死流転無有休止。如此之人。曚冥抵突不信経法。心無遠慮各欲快意。痴惑於愛欲。不達於道徳。迷没於瞋怒。貪狼於財色。坐之不得道。当更悪趣苦。生死無窮已。哀哉甚可傷。或時室家父子兄弟夫婦。一死一生更相哀愍。恩愛思慕憂念結縛。心意痛著迭相顧恋。窮日卒歳無有解已。教語道徳心不開明。思想恩好不離情欲。惛曚閉塞愚惑所覆。不能深思熟計心自端政専精行道決断世事。便旋至竟年寿終尽不能得道。無可奈何。